コーチング 人を育てる心理学  (武田建 誠信書房 1985)

目次

第一章 コーチの反省

第二章 コーチングの心理学

第三章 模倣・リラックス・イメージ

第四章 やる気の条件

第五章 コーチ雑感

 

概要

 国語科を中心に活動を通して学ぶ学習を組織する傾向が高まっている。いうまでもなく、活動主義の授業を構想する場合に重要なポイントは、 ①活動を通じて学習者が意識する観点を導入できちんと意識付ける。 ②学習者が主体的な活動を自分で遂行できるように援助する。 ③学習者が活動を振り返って効果的に学びが生成するような観点を与える。 の三つである。  

 その中でも一番難しいのは二つ目ではないだろうか。学習活動中の学習者の様子をどう看取るのかという点や情報や器具など必要なサポートはできているだろうかとか、様々な配慮が必要な中で、教師がどうしても学習者の代わりに活動を遂行してしまう。  

 これは教師に「コーチング」の技術が足りないから学習者が自分で活動することをうまくサポートできないことによる。自分で活動をしないのに何の学びも起こらない。だから導入から最新の配慮を施しながら導いてくるのは学習者が自分で活動することなのである。 多くの先生方は「コーチング」の技術を持たないために非常に苦労している。 私も、と思われる方は是非この本を読んで「コーチング」の技術を身につけてほしい。